原題 보물섬 英題 The Treasure Island
監督・シナリオ・プロデューサー・編集 キム・ソンホ/出演 森透江、杉野希妃
撮影 パク・チェホン/照明 チェ・ソンウォン/音楽 イ・ウソン/スクリプター 安藤大佑


 ミエは戦争中、仕事で朝鮮半島に住んでいた祖父が済州島に残したという遺品を捜すため、友人のエイコと済州島にやって来る。翰林(ハルリム)の赤い木の下に埋めたという祖父の宝物が何なのか気になる二人。ところが、島で出会う韓国人に詐欺にあったり絡まれたりで、旅はトラブル続き。二人の少女は祖父が残した宝物を無事に見つけることができるのだろうか?


キム・ソンホ 김성호
 1970年、ソウル生まれ。延世大学建築工学科卒。その後、アメリカに渡り、ニューヨーク市立大学ブルックリン校、ニューヨーク・ニュー・スクール大学(大学院)で映画を専攻する。数多くの短編で、脚本・監督・製作・照明・撮影・編集・プロデューサーなど、ありとあらゆる経験を積む。主な短編演出作は、英国・BBC国際短編映画祭に招待された『I the Eye』(1999)、全州国際映画祭、ソウル・ネットフェスティバルに招待された『Home Video』(2000)など。2001年、韓国の新しい才能を発掘することを目的に、釜山国際映画祭のPPP(プサン・プロモーション・プラン)に新設されたNDIF(New Directors in Focus)プロジェクトで、初めて執筆した長編シナリオ『Mirror 鏡の中』がMovie Zemiro賞を受賞。大手映画会社のバックアップを受けて2003年に同作を完成させ、長編映画監督としてデビューする。『Mirror 鏡の中』(ユ・ジテ主演)は、TOKYO FILMeX 2003、みちのく国際ミステリー映画祭2004に招待され、監督もそのおり来日を果たしている。2004年にはホラー映画『霊−リョン−』で企画を担当。また、現在製作中の『黒い家』(貴志祐介のホラー小説を映画化)では脚色を担当している。

森透江 もり・ゆきえ
 1982年生まれ。日本でも映画『アニムスアニマ』(2005)、『富江 REVENGE』(2005)、新宿梁山泊の演劇、テレビ、CMなどで活躍。中学生の頃から韓国やその文化に漠然とした興味を持っていたが、韓国映画にハマッたのをきっかけに、2005年に渡韓。高麗大学の語学堂で韓国語を勉強した後、韓国での本格的な活動を準備するため、2006年3月より東国大学演劇映像学部に入学している。韓国にやってきて2ヶ月、オーディションで本作への出演のチャンスをつかんだ彼女は、『宝島』で主役のミエを演じているが、実はペンダントの写真の祖母の姿も彼女。日本のモバイルサイト「韓流大好き!」で「クミの韓国留学日記」を執筆中。

杉野希妃 すぎの・きき
 1984年生まれ。慶応大学経済学部在学中。韓国映画には『猟奇的な彼女』が日本公開された頃から注目し始める。日本では明治牛乳のプロモーションビデオなどに出演。大学を休学して渡韓し、延世大学の語学堂で韓国語を学ぶ。『宝島』にはオーディションを通じて出演することになったが、オーディションのときのパートナー役も森透江だったという。韓国では、M-NET JAPAN 開局記念特集「韓国スター大特集」でVJとナレーターを、ケーブルテレビの映画関連番組ではリポーターをつとめている。また、歌手としても活動。映画の主演はこれが初めてだが、本作が上映された釜山国際映画祭でキム・ギドク監督と知り合い、彼の新作『絶対の愛』(第41回(2006)カルロビバリ国際映画祭オープニング作品、第31回(2006)トロント国際映画祭招待作品)に小さな配役ながら出演した。